during「ドゥリング」という英単語をご存知ですか?「・・・の間」という意味を持つ前置詞です。
duringは中学生で習う初歩的な英単語ですが、文法的に間違いやすい単語としても有名です。
そのせいか大学受験の英語問題でよく出題されます。
例えば「He played the soccer during he went to the park」のような文は文法的に間違いです。
今回はduringの正しい使い方とwhileやforとの使いわけについても紹介したいと思います。
duringは「前置詞」である
duringは英文法的に言うと「前置詞」です。前置詞には「on」や「in」や「at」のようなものがあり、時間や場所の位置関係を示すときに使われることが多いですね。
つまり、duringの後には「名詞」が続きます。
例えばduring the vacationやduring the meetingのように「the vacation」(休暇)「the meeting」(会議)といった名詞が後にくっつくわけですね。
接続詞ではないので文を続けることはできません。
例えば「He studied English during he was in university」(彼は大学の間に英語を勉強した)という英文は間違いです。
duringに続く「he was in university」は文ですからね。文と文をつなげるのは接続詞であり、前置詞ではありません。
duringというマイナー前置詞だから分かりにくいかもしれません。duringと同じ前置詞であるinやforに置き換えて考えてみましょう。
He studied English for he was in university.
He studied English in he was in university.
違和感がすごいですよね。前置詞の後に「文」は来ない。それを頭に入れておくと良いでしょう。
例文
What do you want to do during your summer vacation?
夏休みに何をしたいですか?
I noticed something important during the journey.
旅の途中で重要なことに気が付いた。
I’ve got some special friends during my stay in America.
アメリカ滞在していた時に特別な友人ができた。
your summer vacation「あなたの夏休み」
the journey「旅」
my stay in America「アメリカでの滞在」
例えばこれが
What do you want to do during you are in summer vacation?
I noticed something important during I went on a trip.
I’ve got some special friends during I stayed in America.
となってしまうとダメです。
you are in summer vacation
I went on a trip
I stayed in America
は単独でも文章として成り立つ文なので接続詞を使う必要があるわけです。残念ながらduringは前置詞であり接続詞的な用法はありません。
duringとwhileの違い
duringを使う上で間違いやすいのがwhileとの使いわけです。両方「・・・の間」という意味を表すので混同しやすいんですね。英語の問題でも何回も出題されます。
しかしここまで記事を読んで頂いた方ならすぐ使い分けをマスターできます。
duringは前置詞、whileは接続詞です。
これだけの違いです。もっと具体的に言うとどういうことか。
例文
I went to Osaka during summer vacation.
夏休みの間に大阪に行きました。
I went to Osaka while I was on summer vacation.
夏休みの間に大阪に行きました。
whileの省略形に注意!
whileに続く英文は主語+be動詞が省略されることがあります。
先ほどのI went to Osaka while I was on summer vacationという例文で考えてみましょう。
これがI went to Osaka while on summer vacationと省略できるということです。
何故そんな省略ができるのか。理由は簡単です。
I went to Osaka while I was on summer vacation.
私は大阪に行った。私が夏休みの間に。
whileで繋いでいる2つの文の主語が両方「私」なので、どっちにも「I」をつけると野暮ったい感じがしますよね。2つ目の「私が」はなくても情報として欠けておらず、容易に理解することができる。だから省略できるのです。
日本語が得意とする主語の省略はこのような形で英語にも存在します。
逆にI went to Osaka while my father was on summer vacation(父が夏休みの間に私は大阪に行った)という文はI went to Osaka while on summer vacationと省略することができません。2つの文の主語が異なるから省略するとmy fatherの情報がなくなってしまうからです。
主語を省略したwhile文はduringを使った文とよく似ています。だから混同しやすいんですね。
whileが使われた英文を見たときには「whileは接続詞で、主語とbe動詞は省略されているんだな」と考えることが大事だと思います。
duringとforの違い
duringとforは両方前置詞なので後に名詞句が続きます。(forが接続詞としても使われるという批判はキャンセルだ)
forもduringと同じく「・・・の間に」という意味を持ちます。forとduringの違いの大きな点はひとつ。
forは「2時間、数日、長い間」など数的な時間が後に続くということ。
for two days「2日の間」for hours「数時間」for a long time「長い間」などそれだけで「期間」であるとわかるようなものが後に付きます。
一方でduringは「夏休み」「会議」など特定の期間を表す語が後に続きます。
「2日」や「長い間」といった不特定の期間を取ることはできません。during two daysやduring a long timeというのは間違いです。(文法上は間違いじゃないのかもしれないですが、違和感はものすごいです)
ここら辺の使い分けの感覚は実際に色々な英文を見ることで培われると思います。
まとめ
・duringは「特定の期間」を後に取る
・whileは「接続詞」であり、後に文が続く
・forは「前置詞」であり、「時間」を後に取る