知覚動詞というものをご存知ですか?
hear(聞く)やsee(見る)、feel(感じる)など五感に関する動詞ですね。
知覚動詞は色々な語法があり、結構厄介です。
その中でも今回紹介する「(知覚動詞)O do」と「(知覚動詞)O doing」の違いはなかなかピンとこないのではないでしょうか。
調べてきたので例文と共に見ていきましょう。
hear O do・hear O doingの語法
知覚動詞の重要な語法として「hear O do」(Oが…するのを聞く)があります。ちなみにここではhearを使っていますが、知覚動詞ならば何でも良いです。
私は彼女がピアノを弾いているのを聞いた。
I saw him open the box.
私は彼が箱を開けるのを見た。
I noticed him break the window.
私は彼が窓を割るのに気づいた。
私は彼女がピアノを弾いているのを聞いた。
I saw him opening the box.
私は彼が箱を開けるのを見た。
I noticed him breaking the window.
私は彼が窓を割るのに気づいた。
この2つに大きな意味の違いはありません。学校でこの2つの違いが問題として出ることはないでしょう。
「hear O do」と「hear O doing」の違いは「一部始終を見たのか」という一点です。
I noticed him break the windowは彼の窓を割る行為を最初から最後まで見ていたようなイメージを持たせます。
一方でI noticed him breaking the windowは彼の窓を割る行為をずっとではないけど見たというイメージを持たせます。
これを図にするとこんな感じでしょうか。
動名詞doingは「・・・している最中」という意味を持つようにライブ感があります。その一瞬を感じたという話者の感情も少し感じられますね。
実際には違わない?
英文法上のことを言うとhear O doは一部始終でhear O doingは一部だけということで良いです。
しかし実際ネイティブがこのような違いを意識して使い分けしているかというと微妙です。
実際にこんな記事を発見しました。この記事ではsee somebody doとsee somebody doingとの違いを質問しています。
A native American speaker said that he doesn’t agree with that and there is no difference whether you use -ing or not.
意訳:ネイティブ英語話者はsee somebody doとsee somebody doingに違いはないと言っています。
使いわけをあまり意識していないことがよくわかります。私たちも日本語を使う上でそこまで細かい文法のことを考えていませんよね。それと同じです。
英文法的には原形を使っても動名詞形を使っても良いので、中学生・高校生の方はsee somebody doの原形の方を意識して使うことをお勧めします。なぜならば、そっちの形の方がテストでよく出るからです。