皆さんは英語論文や英語が使われている公式サイトの中で「i.e.」という英語表現を見かけたことはありませんか?
i.e.はどういう意味を持つのでしょうか?なかなか難しそうですよね。
ちなみにInternet Explorerの略ではありません。それはIEとコンマを付けず大文字で表現します。
調べてきましたので例文と共に学習していきましょう。
i.e.の意味 – つまり
i.e.は「つまり」「言い換えると」という意味を持ちます。
i.e.の読み方は「アイイー」です。アルファベットをそのまま読むわけですね。ちなみに中国語に「アイヤー」という言葉がありますが、無関係です。
i.e.は英語の頭文字を取っている略語だと思うかもしれませんが、そうではありません。
i.e.はラテン語の「id est」の頭文字を取った略語です。id estは英語に直すと「that is」を意味するようですね。ちなみにthat isはi.e.と同じで「つまり」という意味を持ちます。
i.e.の使い方ですが、基本的に自由です。「つまり」と言いたい言葉の次にi.e.を付ければOKです。良く使われるのはコンマをつけるやり方とカッコをつけるやり方ですね。例文を見ていただければ分かると思います。
※ちなみに厳密な話になりますが、アメリカ英語ではi.e.の後にコンマをつける必要があります。そこに拘泥する人はあまりいないと思いますが、論文を書くときなどは気をつけましょう。
例文:
I think we can escape from here with your skill, i.e., lock picking.
ここは君のスキル、つまりピッキング能力を使えば脱出できるんじゃないかな。
the Four Symbols of Chinese are four mythological creatures (i.e. Seiryu, Suzaku, Byakko, Genbu).
四神とは4匹の神話的生物(つまり、青龍・朱雀・白虎・玄武)のことである。
You get an error if you didn’t fill out all the blanks, i.e., postal code here.
全ての空白を埋めないとエラーになります。ここではつまり郵便番号ですね。
i.e.とe.g.の違い
i.e.と似たような英語表現としてe.g.があります。
e.g.は「たとえば」を意味します。
例文:
There are many types in Pokémon, e.g. fire, ice, water.
ポケモンには多くのタイプがある。例えば炎、氷、水。
i.e.とe.g.はしばしば混同されて用いられています。
日本人だけでなく、英語圏の海外の人たちも良く間違って使っています。
i.e.とe.g.の使い分けは「それがイコールでつながるか」を考えると良いでしょう。
上の例文で考えてみます。ポケモンのタイプと「炎、氷、水」をe.g.で結んでいるわけですね。ここでポケモンのタイプ=「炎・氷・水」と言って良いでしょうか?
答えはNOです。ポケモンには「岩」や「ゴースト」など他にもタイプがありますから、イコール関係は成り立ちません。ですから「つまり」を意味するi.e.は使えないわけですね。
逆に上で紹介した四神の例文を見てみましょう。四神=「青龍・朱雀・白虎・玄武」と言って良いでしょうか?
答えはYESです。必要な要素全てを過不足なく説明しているのでここではi.e.を使うことができます。
まあ結局は日本語の「つまり」と「例えば」の違いなのですが、間違える人が多いので無駄に冗長に説明しました。
i.e.を表す英語類語
i.e.は使うのにちょっと気後れしますよね。
なんか急に略語が出てきて面食らうし、使い方も難しいし、論文なら文字数も稼げないし。
そこでi.e.の言い換えが出来る英語表現を紹介したいと思います。つまりこういうことですね。(”i.e.”, i.e.,)
In other words(IOW)
in other wordsは「言い換えれば・つまり」という意味を持つイディオムです。高校英語で頻出なので知っている人も多いでしょう。
頭文字をとってIOWと使われることもあります。
例文:
I’m going to travel to Europe next Sunday, May 15 in other words.
私は次の日曜日、つまり5月15日にヨーロッパに旅行しにいきます。
That is (to say)
that isも「つまり」を意味するイディオムです。
もともとi.e.がラテン語で「that is」を意味するので当然と言えば当然ですね。
例文:
She is too kind, that is, easily deceived.
彼女は優しすぎる、つまり、騙されやすい。